実態と結びついていない理念は、人も感情も企業資産も何もかも崩壊させる気がした。

株式会社 シスナビ(Sysnavi Co., Ltd.)

代表取締役

藤田竜一 様

なぜか社員が定着しない。採用のアンマッチが続き、自走してくれない人ばかりを集めてしまう。そんな悩みを抱え続けながら事業を続けていた。

代表の藤田氏は、エンジニアの経験はあるものの、どっぷりと技術畑に腰を据えていたわけではなかった。ロックミュージシャンを目指して上京。音楽の専門学校に通い、学生アルバイトとしてたまたま飛び込んだIT企業で業界のいろはを学んだ。
バイトでこの世界に入るまで、IT企業がここまで引く手数多だとは想像もしえなかった。『これなら自分でやれるかもしれない』そう思ったら突き進むのが藤田氏。ミュージシャンになるという夢に別れを告げ、2016年に現法人の設立へ漕ぎ着いた。

企業になった以上は理念はしっかりと持っていたい。だから活字にして掲げてみたものの、実態と結びついていないことにいつまでたっても腹落ちしていていなかった。モヤモヤした気持ちを抱えつづけながら事業に専念してはみたものの、人材採用・育成で躓きはじめた。『どうして、人に恵まれないのだろう…』そう思い悩んでいたとき、理念へのモヤモヤが結びつき、機は熟した。

ライフウェイク®️コーチの小林は前職のオフィスコンサルタント時代から藤田氏と面識があった。ちょうどモヤモヤが絶頂を迎えていたとき、新しいオフィスの相談で小林に連絡をとったことがきっかけで、ライフウェイク®️の存在を知ることになる。

「まずは自分自身を知り、自身の理念を構築することにしました。けれど、私の人生の何を掘り返されるのかと、不安と緊張しかありませんでした。『ありのままの自分でいてほしい』という小林さんの言葉を信じて、腹を括ってライフウェイク®️の合宿に望みましたね」。

蓋をしてしまっている苦い過去、人生で絶頂だった栄光の過去は誰にでもある。その今日までの人生のすべてを棚卸した。結果、“「つくる人」を「創る」”という言葉が理念となった。これからの人生、ここに終始したい。それは企業理念も同じなんだと思った。

「雰囲気だけの言葉だけの理念は空虚感しか産まないんです。だから浸透しないので社員が定着しない。メッセージも曖昧なので採用した人に届くわけがないんです。何をみんなで掲げ前進していくのか、理念はその方向性を示してくれるもの。だから納得や腹落ちしていなければ、進む方向も定まらない。発信していくメッセージ・スタンスが定まり出すと、採用したいペルソナも定まる。すると全てがつながりうまく回り出してきたんです」。

真の理念が定まるまで、社員には場当たり的なレクチャーしかできなかった。それが伝えたいことが定まると、少しずつ組織にも変化が出はじめてきたのだ。できあがった理念は共有させるためにクレドブックに落とし込み、その背景を伝えながらひとつ一つ社員に配布した。意識改革のために、行動のヒントとなるようなことも地道に仕向け続けている。

そんな藤田氏の想いが伝わり、社員たちからのアクションも起き始めている。社員たちが自ら委員会制度を立ち上げ、社内イベントの企画や個々の技術向上、新人育成のためのプログラムづくりなど、自走しはじめてくれている。

「でも、まだまだです。まだ私が仕向けていっている部分も多いです。けれど、確実に他人事ではなく自分たちがやらなければという自走意識は高まってきています」。

理念構築がここまでの影響力があるとは思いもしなかった。けれど、経営者自身のモヤモヤが解消されるだけでも組織への影響力は甚大なことだった。だから全員が意識・目的・進むべき方向性を迷わぬよう、企業理念を定期的に全員でチェックするのだという。

企業情報

  • 株式会社 シスナビ(Sysnavi Co., Ltd.)
  • 〒171-0031 東京都豊島区目白2-16-22 ロンアイル池袋2階
  • 代表者 : 代表取締役 藤田竜一
  • 設立 : 2016年3月18日
  • 事業内容 : システムエンジニアリングサービスによるシステム開発・保守・運用など
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