起業したときの想いや情熱は、会社がある一定の規模にきたとき置き去りにされていることが多々あります。特に事業が順調に成長してきた企業に多く見られる現象といってよいでしょう。これは企業の成長過程で大義明文を見失い、社員に伝える言葉の多くが数字中心になっていくことが原因だといえます。そのとき経営者は何とも言えない違和感や不安を覚え、悩み、イライラが募って組織崩壊を起こすケースを私たちはたくさん目にしてきました。

なぜこのビジネスを起業したのか。このビジネスで何を目指し、世の中に残していきたいのか。それをあなたの言葉できっちりと社員にメッセージできているでしょうか。
会社というものは、変化を繰り返し継承されていく中で「残すべきメッセージ」によって文化が創られていきます。そういうメッセージを、私たちは共に言葉にしながら、企業組織の「文化形成」のお手伝いをしたいと考えました。

実は日本の中小企業では、意外と「文化」が根付いていません。文化が根付いていない企業は、社長と社員、社員同士が疑心暗鬼に陥り、風通しも悪く、居心地の悪い空間になりがちです。理由は、共通して高め合う理念や信念が構築できていないからです。
理念や信念を持った人と人がしっかりと向き合うことによって、必ず新しい価値が生まれていきます。それは働く意味・意義がしっかりできあがるからです。それが明確になれば、人は自らでその意味や意義に応えようとします。それは企業文化へとつながり、組織文化にまで広がっていきます。そうしてできあがった絆は綻ぶことはありません。
これから未来に進んでいくために、今、考えてみてください。あなたの企業に本当の理念は構築できていますか？その理念は真の言葉なのかを。